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タケカワユキヒデさんから推薦を頂きました!
「自閉症の子供を持つ親が勇気づけられるだけでなく、自閉症のことをよく知らない人たちにとっても、とても意味のあるエッセイだと思います。 また、生のニューヨーク事情も知ることもできる。なんとも、幾重にもお得な素晴らしいエッセイです。 プロフィール 高梨 ガク 64年東京生まれ。ベーシスト。18歳でプロ・デビュー後、90年に渡米。ソウル、ジャズ系の音楽を中心に幅広い音楽活動を続ける。ポリスターより自己のバンド 『d-vash』(ディバッシュ)”Music Is”が発売中。 以前の記事
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日本に滞在中にたまたま見たのが、老老介護のテレビ対談。ドキュメントを交えながらの番組はため息の出てしまう映像の連続で、痛いほど問題の根深さが伝わってきた。
定年まで一生懸命に働いて、老人になった後は使い物にならないかのように見えないところに押し隠されてしまう。 音楽関係で知り合った方は偶然にも自閉症のお子さんの父親で、日本の自閉症介護について話をする機会があったのだが、 「日本はまだ乳母捨て山の発想が根強いですから。臭いものにはフタをするという感じですかね。」 彼の言う一言はドキリとさせられるほど怖いのだが、確信のある響きだった。 「それはアメリカと正反対ですね。アメリカでは、自分の子に障害があるために教育機関が対応しないのは、不公平だという発想から始まっていますから」 と僕は続けるのだが、言いながらすっかりと忘れていた感覚を思い出していた。 日本人として生まれた僕には、間違いなくその発想はあって、ベンが自閉症と診断された時にはそんな申し訳ない気持ちと、自分の子供に対する愛情でぐちゃぐちゃになってしまっていたのだった。 10年を超える月日が流れて、あらゆる状況で主張をする機会を与えられた「申し訳のなかった親」は、いつの間にかしっかりと誇りを持って障害児を育てられる親になっていた。 義務教育として受けられる教育が、子供の発達にそぐわないということになれば、市に対して訴訟を起こして私立の学校のための学費を支払うように求める。弁護士をたてて何故そのような特別な教育が必要なのかを立証してゆくのは大変な作業なのだが、そこには不公平であるという根本的考え方から始まった窓口が開かれているのだ。 性格の違う2つの国で、それぞれの長所短所を感じながら数々の場面に遭遇してきたのだったが、久しぶりに日本で見た現状は以前の自分に引き戻されるとともに、日本人のメンタリティとして理解できる部分も多分にあり、考えさせられてしまう。 自分の息子の障害について相談して、最初に聞かれるのが「Are you doing fine?」 助ける側に大切な違いがあるとすれば、ケアする側の人をもっと認めるやさしさなのではと思わずにはいられなかった。
by gakuandben
| 2008-07-25 15:50
| 自閉症に関して
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