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ニューヨークでミュージシャンとして活躍する一面、自閉症の子供と向き合う現実との戦い
by gakuandben
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推薦文・プロフィール
タケカワユキヒデさんから推薦を頂きました!
 「自閉症の子供を持つ親が勇気づけられるだけでなく、自閉症のことをよく知らない人たちにとっても、とても意味のあるエッセイだと思います。
 また、生のニューヨーク事情も知ることもできる。なんとも、幾重にもお得な素晴らしいエッセイです。

プロフィール
高梨 ガク
64年東京生まれ。ベーシスト。18歳でプロ・デビュー後、90年に渡米。ソウル、ジャズ系の音楽を中心に幅広い音楽活動を続ける。ポリスターより自己のバンド
『d-vash』(ディバッシュ)”Music Is”が発売中。
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If I could write a book
僕は小さい頃から本を読むのが苦手だった。自己分析すると、それはせっかちな性格と、完璧を求める性格に由縁しているようにも思える。せっかちな部分は本を読むスピードに納得出来ず、完璧な部分はゆっくり読んで理解しないと気が済まないという所に影響してくる。

音楽が好きになっていった理由も、音楽は時間で消えてしまう所が心地よく、そのスピード感かもしれない。

学校では、随分と本を読むように言われて課題図書というものもあったのも覚えているが、せいぜい夏休みや春休みの宿題で、感想文を書かなければいけないというのが更にイメージを悪くしたのだった。

こちらの小学生には徹底的に本を読ませる教育がなされているのに感心する。次男の学校では、毎日の宿題として30分の読書があり、それは小学校1年からずっと続けられている。とりたて感想文を書かせる訳でもなく、全員が同じ本を読むわけでもないので、好みの本を学校で借りて読むことになる。

クラスに置いてある本はリーディング・レベル別に分けられており、自分に指定されたレベルの本(1つのレベルに30冊程度)の中から自由に選ぶ事が出来る。担任の先生は読み終わった後に、その本に関する質問を生徒にして完全に理解出来ているかを確認する。だから、感想文というものではなく、単にチェック程度のものだ。

僕が嫌だったのは、決められた本を読まされた後に、必ず書かされる感想文というのも大きな原因だ。感想というのは、感動したときや、その逆の場合に発生するものであって、どうでも良い場合はとりたて感想は無いから辛い。

今日は次男の学校でパブリッシング・パーティという催しがあった。それそれ自由な課題で描いた作文をお互いに読んでコメントを書くというもので、5年生全クラスとその父兄が、自由に皆の作文を閲覧できる。

いくつかの作文を読んでみると、色々なスタイル、話題がある。会話調もの、意見陳述しているもの、女の子はお母さんとの料理を手伝った話が多く、男の子はスポーツにまつわる話が多い。どれも上手に書けており毎日の生活の中でのトピックが、自然な文章になって表現されていた。

本を読む習慣で、文章への抵抗を少なくして、書くことへの興味が育くまれているのだろう。何回かの授業でドラフトの状態から仕上げていったそうだが、どれもネタに困った感じがせず、書く事を楽しんでいるのが伝わってくるのが素晴らしい。

僕が嬉しかったのは、スペシャル・クラスの子供達の作品。毎年新学期になると、勉強が追いついて行けない子達が集められるクラスなのだが、彼らの作品は何ら通常のクラスの子達から見劣りする事も無い、楽しいものばかり。勉強という尺度でクラスは分けられてはいるものの、表現する力を着実につけているのが頼もしい。

ベンも書く事による表現で、もっと自分の世界を広げて行けるようになることを願いつつ、学校を後にした。


If I could write a book_f0097272_243320.jpg
by gakuandben | 2006-10-21 02:05
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